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ワインレッドの心【by:一美】

2024.05.11

ゴールデンウィーク、皆さまはどのように過ごしましたか?

私は、先日、夫が新しい音楽をダウンロードしたというので、久しぶりに2人でドライブに行くことにしました。夫は、80年代生まれの超絶車マニア。私も同世代です。
愛車のエンジン音と共に流れたきたメロディーが、まさかの安全地帯の『ワインレッドの心』。

えーっ。とか言いながら、懐かしく笑える記憶が急に蘇りました。

当時、幼稚園児だった私は、父の愛車であった真っ赤なサバンナRX-7 FCで送迎をされていたのですが、その車内で流れていたのが、名曲『ワインレッドの心』でした。園に行く途中に急勾配の坂があり、父はその坂が好きだったんでしょうね、ブォンブォンとエンジン音と玉置浩二のセクシーボイスのハーモニー。
そして、私は、(今じゃ考えられないでしょうが)何故か途中で降ろされ、1人で登園するのですが、その途中の豪邸に大型犬ボルゾイがいて、怖くて中々家の前を通ることができなかったという、ザ・昭和的な記憶に、ちょと体温が上がりました。

だから私にとってワインレッドの心は、黄色い帽子からの、真っ赤なスポーツカーからのボルゾイです。

ハンドルを握る夫の横顔が一瞬父と被った気がして1人苦笑い。

お察しの通り、私の父は「団塊の世代」です。団塊の世代は、戦後、学生の革命時代、バブル、デフレ、そして今。激動の世代だと思います。そんな父は、「目の前のことばかりに囚われないで、大きなビジョンを描きない。」と口癖のように言っています。今年76歳とは思えないくらいエネルギーがあり、驚くほど真っ直ぐです。

私達世代と何か違う?

多分それは「未来への期待値」が非常に高いことです。私は、バブルを子供の頃に少しだけ体感していますが、お立ち台に立ったようなダイナミックな記憶はそんなにありません。90年以降のゆとり世代であれば、もっと少ないかもしれません。

最近、「昭和」にフィーチャーした、ドラマやインテリアなど話題になることが多く、80年代生まれの私も、何とも言えない懐かしさが込み上げてきます。
私が幼稚園から小学生の時、まさに日本はバブル景気でした。話題や言葉も何かギラギラしていて、24時間戦えます!とか、3高とか、アッシーくんとかマブかった。今思えば、子供の私でさえ日本の元気を感じとっていました。

私たちオルドギアは、「豊かさとは?」という問いを、いつも胸に持っています。

もちろん正解はありません。
ただ、久しぶりに蘇ったワインレッドの心地よい記憶に、豊かさという捉えどころのないもののヒントがあるような気がします。

誰かがテレビで言っていました。今はチープに溢れ過ぎていると。

大量生産が悪いとは言いません。技術が発展し、廉価版のお陰で私たちの暮らしは便利になりました。しかし、本来お手本であった本物をつくるゆとりが失われてきている、そんな気がします。
身近にあった、もっとアナログ的な知恵や工夫がめんどくさいものになってきてしまった。
ダイナミックな思考が、緻密な数字になってきた。

先日、娘が覚えたての諺を教えてくれました。

「お母さん、木を見て森を見ずって知ってる?」

一瞬、娘の真っ直ぐな眼差しが父と被った気がして、ここでも1人苦笑い。

今、日本はインフレです。
もっと大胆に、未来を信じて、夢を語り合えることができたら、面白く笑える日本になりそうです。

令和の子供たちが、30年後「うふふ」と体温が上がる記憶をたくさん持てるように、今日もオルドギア!頑張っています!

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