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こだわりは細部に宿る【by:SUGI】

2023.03.26

こんにちは、杉です。

すっかり暖かい日が増えて、毎年この時期になると自宅の庭先に鶯がやって来ます。

毎朝決まった時間に向こうが「法法華経」と鳴くので、私も口笛で真似すると可愛く鳴いて会話しているようで楽しくなり、しばらく「ホ~、ホケキョ!」と念仏合戦をしてしまう今日この頃です。

 

さて、現在進行中のマンションリノベーションプロジェクト(北九州市小倉北区)をご紹介。

Before

築年数が経過しているマンションでしたので経年変化に伴う古さや、昭和感たっぷりの和室続きの間取などはもちろん否めませんが、なんといってもバルコニーからの景観に魅了されてワクワクするリノベーションがすぐに想像できた現場です。
最上階、角部屋で国定公園の山を望めワイドバルコニーなのでたっぷりの陽射しが降り注ぎます。ここで飲むモーニング珈琲や昼下がりの読書で寝落ちする姿はなんて優雅だろうと妄想が膨らんでしまいました。

当時は多かった工法ですが、マンション躯体に絨毯や壁紙が直接貼り付けられていた既存室内。今は世界的にもSDGsや温暖化の影響などで断熱が特に当たり前になってきていますので外壁面、天井面への断熱と壁の新設、全ての窓に断熱対策を施す計画をベースに、デザインや機能を持たせる計画としました。

良い作品を作るには時間とお金がかかる。

すみません。心の声が漏れてしまいました。手間ひまを惜しまないことで良い作品が出来ることは学んでいますので今回も気合が入っております。

さて、工事の様子をご紹介。まずは解体後。

私がリノベーションの中で一番好きな光景といっても過言ではないスケルトン空間。躯体と躯体に囲まれた空間の広さはもちろん、荒々しい配線や剝き出しの梁や柱に何故か惹かれてしまいます。

スケルトンに解体するからこそ大掛かりに扱える給排水管のやり替えもマスト。

次にこれも好きな光景なのですが間仕切りの間柱の連続。墨出し通りに間取りを現実のものとしていきます。

この間柱の羅列が美しい。
この後天井、外壁面への断熱を施していきます。
そしてコンクリート躯体の上に直接敷いてあった絨毯では足を痛めてしまいますしメンテナンスも大変。新築マンション以上の機能と快適性を求めて、今回は遮音二重床+無垢床(オーク材)を施工。
「神はディテールに宿る」という有名な建築家の言葉を体現するかのように、現場監督が先日コンクリート躯体の上を丁寧に掃除機がけしていました。
床を貼ってしまうと全く見えなくなる部分。だからこそと言わんばかりに現場監督自ら丹念にやっていました。段ボール満載に吸い込まれたガラ見ると頭が下がる思いと同時に、現場に対する熱い想いを感じました。
際根太周辺にゴミひとつない現場が現場の緊張感と無事故に繋がり、良い作品づくりに繋がると感じました。

何気ない当たり前のこだわり、当たり前のルーティンは職人や偉人たちにとっては毎日の当たり前のひと動作。

大谷翔平選手の日々の素振りも繰り返されることで、ここぞのチャンスでいつも通りのチカラが発揮される世界屈指のバッティングとなっているに違いありません。

私たちOLDGEARも日々ひと現場ずつ熱い想いを込めて、一件一件こだわって作品づくりを行っていますから、これからも少しずつ現場や作品の熱いイチページを切り取ってご紹介していきます。

さぁ、今日も、私のルーティーン、「ホ~ホケキョ!!」(←やり過ぎて最近家族から口笛禁止令が出ました。)

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