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東京藝術大学日本画研究室との初プロジェクト

2023.05.11

GW明けの5月6日、東京藝術大学の日本画研究室から日本画4作品が届きました。どの作品も日本美術院の主催する院展に入選した日本画であり、さらに日本画研究室を主催する教授である吉村誠司画伯の審美眼で厳選された40号の大作です。

今迄、美術館や画廊で厳重展示されて来た原画なので、素手で触ることなど厳禁であることは充分に承知していたのですが、手元にあるこの時こそ千載一遇のチャンスとばかりに、素手で感触を確かめました。目と手触り感で名画を鑑賞したのは初めての経験でした。

日本画特有の繊細な筆使いで、何層にも細部まで描かれた画面から、画家の息遣いが伝わってくるような気がしました。

しかし永年の夢を叶えて満足感に浸ったのは束の間で、即刻、スタッフから「大目玉」を喰らってしまいました。自分の大人げない行為の反省と後悔の念を、深く心に刻みました。

私事「少年じいじ」が、許されない凹凸の手触りを確認した作品は、山田先生のこの「太古の鳥」です。

写真ではわかり辛いのですが、現物は、骨格は盛り上がり、羽毛は繊維の一本一本まで繊細に描かれています。誰でもが少年少女の探求心が沸き起こり、思わず触れたくなると思います。

この「太古の鳥」は、北九州市小倉南区企救丘に所在する高層マンションの88.93㎡の13階専有部分居宅のリノベ建築作品のモチーフとして使用され、原画は壁に飾る予定です。

リノベーション建築のデザイン及びプロデュースはSUGIです。彼のデザインは常に世界の中の日本文化を念頭においていますので、必見のデザインです。詳細は後日彼自身から。

この現地ベランダから見える大空に、画布から飛び出した翼竜が巨大な翼を広げ滑空する姿を夢想するだけで太古の情景が目に浮かび、雄大な気分になります。

家庭内におけるこの「太古の鳥」の話題をきっかけに、芸術、美の領域が身近になればなる程、子供達は壁に飾られた原画に、触りたくなることでしょう。
特にこの様な「羽毛恐竜や翼竜」の化石を画題とした場合、近所のちびっ子達が集まり、そのパズルにも似た絵画の謎解きは熱を帯びて、いきなり恐竜博士や化石発見英雄が誕生する事になるかも知れません。そして名画はちびっ子達の「羨望の手垢」まみれに成っている予感がします。

しかし、原画に直接触れた体験は、子供達の心底を揺さぶり、絵画に対する興味と美感性を芽生えさせる素晴らしいきっかけになると思っています。この感情の誕生こそが、教授や画家をはじめ、私達オルドギアの「芸術の国ジパング」の理念に賛同し、協力頂いている方々への何物にも代えがたい返礼と思っています。

家庭内にある原画は、子供達の心を掴めば掴む程、ある程度の汚損の覚悟が必要かもしれません。それでも子供達が名画の原画を手に触れることが許される家庭環境であってほしいと願っています。新しい所有者となられる両親と画家の御理解と御慈愛を信じます。

このリノベ建築作品の素材となるマンションは、立地、環境などのポテンシャルは高く、景観、日照も申し分ありません。
私達オルドギアは、この魅力あるロケーションだからこそ、ここを東京藝術大学日本画研究室との記念すべき初プロジェクトにふさわしい場所と厳選しました。
「世界にひとつ」のリノベ芸術建築作品を創作します。7月下旬にはお披露目が出来ると思います。その時は是非ともご来場ください。お待ちしております。

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