すでに古希を過ぎた私の心の奥深く、少年の頃の絵に対する情熱の残り火が未だに宿っていたとは思いもしませんでした。
きっかけは今年の東京藝大の卒展で、「信貴山絵巻」の現状模写を完成した、日本画家の杉本純久氏をはじめとするメンバー4人と、「フィレンツェ賞」を受賞し、洋画家の沼田愛実氏との出会いでした。
私が日常において、既に存在そのものを忘れていた感情を、揺り起こしたのは彼らの美を追求する情熱、そして、表現しようとする集中力と迫力を間近に見たせいなのでしょう。
この約5ヶ月間私の心の中は、夢想と幻想と現実が怒涛の如く押し寄せる日々でした。そしてこの7月に、彼らの絵画とリノベ建築を融合したブランドの「Artctuary」5作品が完成いたしました。「現代のリトグラフあるいは壁画」とリノベ建築とが融合した芸術的3D空間は美しく、いかなる鑑賞にも耐えうる力を持っています。又、新分野を発想し実現させたOLDGEARのスタッフたちも素晴らしい能力を持ったProducerであることを再認識させられました。
先日、アーティスト達に北九州に来ていただき、現地で作品の出来栄えを確認していただき、サインと落款を押していただくことができました。この瞬間から、私には日本の伝統美が、世界に向けて輝きを放ち始めたような気がしています。新しい価値の創造へと、第一歩を踏み出した若きアーティスト達に心から賞賛を送ります。
これらの芸術建築作品のブランド「Artctuary」の広報及びリリースの方法についてすでに、スタッフがとても斬新で面白いアイデアの提案をしてきています。この数ヶ月間、ハイテンションだった私の心は、疲れ切ってしまい今は深い眠りにつきたいと思っているのですが、私にワクワクドキドキで興味津々の世界が間近に迫っており、深い眠りにつくこともできません。私はきっと幸せの絶頂に居るのでしょう。